年を重ねるにつれ、立ったり座ったりなどの動き始めに、膝の痛みを感じることが増えていませんか
そのほとんどが、変形性膝関節症といわれる病気です。
変形性膝関節症は、少しずつ何年にもわたて進行していくのが特徴です。
人は痛みがあると動くことを控えてしまいます
動かさないと筋力や持久力が徐々に低下していきます
この悪循環で関節はさらに変形し、痛みが増強しながら進行していきます。
膝は体重を支えたり、立ったり座ったりの際に大きな負担がかかる関節です
今回はまず、正常な膝の特徴について説明していきます
膝関節を構成する骨は、大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨の4つです。
その骨に、筋肉、腱、靭帯が付いていて、膝関節の安定性を維持しています。
骨の端を覆うのが関節軟骨、骨と骨の隙間にあるのが半月板です。
関節軟骨はなめらかな外見で、関節の動きをスムーズにします。
半月板は弾力性に富み、関節軟骨や骨に伝わる衝撃をやわらげたり、膝を安定させる役割があります。
半月板には、内側半月板、外側半月板があります。
靭帯は骨と骨をつなぎ、骨同士をしっかり固定し、筋肉と連動して膝の動きをコントロールしています。
靭帯には、内側側副靭帯、外側側副靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯があります。
横の動きは内側、外側側副靭帯が、前後の動きは前、後十字靭帯が働きます。
関節は関節包という膜で包まれ、その内部は関節液で満たされています。
関節包の内側には滑膜があり、滑膜が関節液を作ったり吸収したりしています。
そのため、関節内は、常に新しい関節液によって満たされ、潤滑機能を果たしています。
関節液には、酸素や栄養素が含まれていて、膝を曲げ伸ばしすると関節内に圧力が生じ、酸素や栄養素が軟骨に吸収されます。
軟骨、半月板、靭帯、関節液、筋肉が正常に働くことで、膝関節は滑らかに動くことができます
次回は、膝関節の動きや役割について解説したいと思います